2011年 05月 06日 ( 1 )
ある迷惑な人の話 2
久しぶりにまた、とある迷惑な女性の話を。
彼女がお酒をしこたま飲んで、初めてブラックアウトした時の話です。

まだ、飲酒し始めて日の浅い、就職して半年ころのことでした。
その日、就職してはじめて、仕事で大きな悲しいことがあったのです。
その結末は、訪れるべくして訪れた、
いわば職場にとって必然のなりゆきだったわけですが、
彼女はそれが、自分のせいなのではないか、と、勝手に結びつけてしまいました。
悲観的なだけでなく、たった半年の新人なのに、
自分の責任だと決めつけた無謀さ、傲慢さ、潔癖さ(?)は
今考えてもなんなのか、わからないことですが・・・。

すべての後処理を終えて職場から出た彼女が、先輩職員と一緒に向かったのは、
その日開かれていた職場全体の観楓会でした。
(観楓会とは名ばかりで、もちろん、飲み会でしたが。)
いつもの職場の習慣で、新人の彼女が駆けつけると、
早速、飲み仲間の先輩たちが、
「ほら、かけつけ三杯!」とビールジョッキになみなみとビールをついできたので、
彼女は素直に勢いづいて三杯飲みました(←ばか・・・)。

その夜、悲しみと自責の念で、食欲がまったくなかった彼女は、
涙をこらえながら、お酒だけを何杯も何杯も、一次会から急ピッチで飲んでいました。
二次会ではウォッカのカクテルを何杯も。
そして、三次会のカラオケつきのスナックでは、先輩たちに水割りを作りながら、
自分もがんがんロックで飲むばかりでした。
そのうち、さすがにろれつが回らなくなってきて、その後は、途中から覚えていません。
次の日、同僚たちから教えてもらった話をつなぎ合わせると、こうでした。
突然、スナックで席を立ち、お手洗いに向かった彼女がいつまでたっても出てこないので、同僚の女性たちが心配して見に行くと、
トイレの戸を開けっ放しにしたまま、彼女は中で泣きじゃくっていたそうです。
(泣くためにトイレに行ったらしい)
「私のせいだ、私のせいだ」とかぶつぶつ言いながら。

どんなに慰めてもお水を飲ましても泣き止まないので、
いつもは彼女の飲み仲間の先輩たちが「こりゃこいつは今日はもうだめだ」と、
三次会が終わってすぐ、外でタクシーをつかまえ、彼女を送って行こうとしました。
しかし!
あとから何年にもわたって、彼女はこの時のことを
先輩や同僚たちから笑い話として何度も聞かされる羽目になるのですが、
タクシーに乗せようとしたところ、車の屋根とドアに手を突っ張って、
「やだ!やだーっ!」と大声で叫びだしたそうです。
そこは、全国でも大変有名な、大歓楽街。
その大通りのど真ん中で、タクシーに手を突っ張って若い女性が
「やだーっ!!」と泣きながら絶叫してるものですから、
人も警官も集まってきました。(彼女はもちろん覚えていませんが)

野次馬がどんどん集まり、大きな輪になって取り巻く中、
必死に彼女をタクシーに押し込もうとする先輩たち(3年先輩も、7年先輩も、管理職の方も・・・)。
そして、「やだー!!」と泣きながら叫ぶ彼女。
タクシーの運転手さんも困り果てています。
そのうち警官が、先輩たちに
「何を無理やり女性にしてるんですか!(怒)」と割って入ってきたので、
先輩たちは誤解されまいと、ただただ必死に事の次第を説明したそうです。
しかしその隙を縫って!
今度は彼女、逃げたい一心だったのか、急に走り出しました。
歓楽街のど真ん中から、とにかく、東へ、東へと向かって。
あまりにすばやく逃げ足がはやく、酔っ払っていた先輩たちも追いつかず、
すぐに姿を見失ったそうです。
(最後まで3キロほど追い続けてくれ、ついに途中であきらめた先輩は、
次の日から職場で3日間、彼女と口をききませんでした)

ハイヒールのまま走って、走って、走って。なんと7キロほども走ったでしょうか。
路上で、ハイヒールのかかとが折れ、
つまずいたはずみにそのまま座り込んだ彼女は、
そこではじめてわれに返りました。
市街地から離れた、暗い、アスファルトの上でした。
彼女は、なぜ自分がそこにいるのか、ぜんぜん分かりませんでした。
ただ、そのまま足をひきずりながら、タクシーを拾い、
なんとか家に帰ることができたというわけです。

しかし、次の日の朝、恐ろしく左ひざがはれ上がっていました。
痛くて、足をひきずりながら職場にいっていましたが、
あまりにも腫れて痛いので、整形外科へいくと、
ひざにたっぷりと水がたまっていて、注射で抜かれました。
そりゃそうです、ハイヒールでアスファルトの上を、7キロも走ったのですから。
その時、二日酔いがずっと続いているかのように胃腸の具合が悪かったので、
ついでに検査してもらうと、「急性胃炎」との診断でした。
胃炎のせいであんなに悪酔いしたのか、と納得し、
またその日から飲み続けた彼女でした(!逆でしょ!痛飲で胃炎でしょ・・・)
次の日、職場で一緒に飲みに行った先輩や同僚の話から、
なぜ自分がアスファルトのうえで座り込んでいたのか、はじめてわかった彼女でした。

先輩たちはその後も笑い話で酒の肴にその話をしてくれて、
特に問題にもならず、ありがたいことでしたが、
考えてみれば、穴に入りたくなるほど、迷惑な人ですね。
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by finnerake | 2011-05-06 22:57


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