2011年 06月 24日 ( 2 )
孤独をやっつけろ!(3)
(前記事からのつづきです、最終回)

いろいろな集まりに参加していたものの、彼女は次第に、
やっぱり、ふるさと日本を共有できる人じゃないと、だめだ・・・。
と感じ始めました。

でも、どうやって?

そんな時、どんどん進化してきたのが、ネットコミュニケーションでした。
おそいモデム交信が、どんどん早い信号に変わっていって、
いろいろなウェブサイトも充実していきました。
それでも、ネットは危ない、とか、出会い系とか
いろいろなニュースが世間を沸かせてはいましたが、
彼女にはもう後がありませんでした。
そして迷いに迷った挙句、ついに思い切って、
良心的そうなメール交流サイトに登録したのでした。

彼女は、メールをくれたいろいろな相手とやりとりしました。
中には実際に会うことになった人も数人いました。
しかし、実際あってみると、なかなか、思ったような人はいませんでした。
彼女は深いためいきをつきました。

・・・1年ほど、何の進展もなく、女友達たちと楽しくしてはいましたが、
やはり一人になると孤独に押しつぶされそうでした。
彼女自身の家族を求める強い気持ちはかわりませんでしたので・・・
これが最後のチャンスと、彼女はいちど登録を取り消したサイトに、
再登録して、その夜は眠ったのでした。

ちょうどその頃、たまたま同じような思いをもって登録した男性がいました。
その晩、彼女に出された一通のメール。それが、彼女の家族のはじまりでした。
車で10時間近くかかる遠距離をこえて交際し、それから2年後に結婚したのです。

信頼できる家族を得て、彼女のどうしようもない孤独感は消えました。
そのかわりに、衣食住を供にし、ときにけんかし、怒りあい、笑いあう、
そんなささやかな幸せがはじまりました。
しかし、時に彼女に巣食う、いわれのない孤独感。
彼女はまだ知りませんでしたが、それは、習慣となっていた飲酒が生み出した、
ただの幻影でした。
それから何年もたって、やっと飲酒の習慣からぬけだした彼女は、
あのつらいつらい孤独は、本当は自分の家族ができたときから
とっくになくなっていたんだ。と、やっと悟りました。

婚活、などという言葉で茶化されることもある昨今ですが、
いつの時代も家族を持つということは、とてもありがたいことだと思います。
配偶者を探す。あるいは、愛情をそそげるペットを家族にする。子供ができる。
そうやって、そばに息づくものができて、
さまざまな感情を注いだり注がれたりしていれば、心の中に隙間をつくらない。
感情が止まってしまったとき、人は孤独にむしばまれるのかもしれません。
特に、アルコール毒や薬物は、本来の自然な感情をフリーズさせるものです。

例えネット上で顔が見えなくても、
毎日それぞれを「どうしてるかなあ」と思いあい、同じ目的やライフスタイルをもち、
一緒に笑ったり困ったり心配したりできる仲間もしかり。
すばらしいものだと思います。
もちろん、
いつか物理的な距離を越えて、会合することができれば言うまでもないし、
実際に手と手がふれあってこそ、さらに硬い絆で結ばれるのだと思います。

独身だったら、恋人つくろう!ふられたって、また新しい恋をしよう!
恋がめんどくさかったら、動物を家族にしよう!
結婚してたら、家族の存在を再確認しよう!
彼女の話を思い出して、私はそう思ったしだいです。

d0224773_21541753.jpg

キンギョソウの横で、ギボウシ(Hosta)が美しい紫の花を咲かせています。

お読みいただいて、ありがとうございます。
暑い夏がはじまりました!
うちわ、すずしい服(今話題のステテコとかキャミ?)、麦茶やおいしい水、レモン炭酸水、氷、そして、ネットアクセス(断酒禁酒村)、などなど、
不飲酒セットで楽しい夏を送られますように058.gif
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 心地よい暮らしへ
にほんブログ村にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村
[PR]
by finnerake | 2011-06-24 21:58
孤独をやっつけろ(2)
(昨日のある女性の話の続きです)。

数年がたち、とうとう、西暦1999年の大晦日。
世界全体がお祭り騒ぎの日、彼女もスポーツの同好会の仲間たちと一緒に、
日付が変わる真夜中、集まっていました。
時計が0時を指し、そこかしこから花火の上がる音が響き渡ると供に、
まわりの仲間たちは、それぞれのパートナーと、
長い間抱き合ったり、キスしたりしていました。
またここでも、孤独感。

すぐに会は解散となり、ひとり家に帰った彼女。
その晩から40度の高熱を出し、看病してくれる人もいないひとりぼっちの部屋で、
数日間、相当な具合の悪さに苦しみました。
床のなかで、高い熱に浮かされた頭で、ぼんやりと天井を見ながら彼女は考えました。
「ここでもし死んでしまったら、いつ発見されるんだろうか」
「そんなことになったら、人に迷惑をかけるだろうな」
「さびしくてさびしくて、死にそうだ。でもどんなに孤独でも、死にはしない。
でも、孤独からこうして病気にはなるんだなあ」

彼女には、たくさんの友達も、働く仲間も、ふるさとの親きょうだいもいました。
でも、見知らぬ土地で暮らす彼女に必要だったのは、違うものでした。
ふるさとも、友人たちも、職場も、それぞれの人に拠り所があり、家族があって、
自分だけにはないような気が強くしました。
いつも、そばに息づく誰か。誰か、そばにいてほしい。
見知らぬ土地だからこそ、自分の根っこがほしい。
そう、家族がほしい。

毎日、一日一日を、外では他の人たちと、家ではお酒と、時間をすごして乗り切ることはできても、
これを一生続けていくのかと思うと、なんともいえない絶望感がありました。

そして、熱がやっと下がった頃には、彼女は決心していました。
ついに行動をおこすことにしたのです。

このままでは、いつまでたっても、一人だ。
このまま、職場とスポーツと、自宅の行き来だけでは、誰にも出会わない。
出会うのは、近所のお年寄りや、家族持ちだけだ。
よし、まず、行動範囲を広げよう。と彼女は思いました。
そして、積極的にあちこちへ出かけていきました。
いろいろな人たちと、進んで話をしました。
なにか若い人たちの集まりがあれば、どんどん参加しました。
もう、なかばやけくそでした。
(すみません、まだ続きます。次回で終わりです)

読んでいただいてありがとうございました。
明日も、明るく楽しい一日でありますよう。
大変な方たちは、少しでも肩の荷が楽になりますように。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 心地よい暮らしへ
にほんブログ村にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村
[PR]
by finnerake | 2011-06-24 01:24


飲めない、ではなく、飲まない という選択をしました。 Copyright © 2013 今日からわたしは不飲主義, All rights reserved.
最新の記事
清々しい生き方に乾杯!
at 2013-11-06 05:39
3週間
at 2013-11-01 23:40
現在 難題に取り組み中
at 2013-10-24 07:15
夕べの夜景
at 2013-10-10 07:19
気持ちを明るくおおらかに保つ..
at 2013-09-25 06:40
以前の記事
メモ帳
検索
その他のジャンル
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧